PROFILE 建築家プロフィール

梅原 悟

梅原 悟

UMEHARA, Satoru

所属
UME architects 一級建築士事務所
所在地
〒617-0004 京都府向日市鶏冠井町一ノ坪4-25
TEL
080-3843-8838
Mail
info@ume.me
HP
http://ume.me
ブログ
https://www.facebook.com/profile.php?id=100063698617123
経歴
1994年 京都工芸繊維大学 卒業
1996年 京都工芸繊維大学大学院 終了
1996-97年 デンマーク王立芸術アカデミー 留学
1998-10年 Wiel Arets Architects (オランダ) 勤務
2010年- UME architects 一級建築士事務所 主宰
非常勤講師 大阪公立大学、立命館大学、近畿大学、大阪工業大学
(奈良女子大学、京都府立大学)

2014年 第4回京都建築賞・奨励賞「北白川の角家」

W0RKS 実績紹介

嵐山の住居兼アトリエ

  京都・嵐山、愛宕山を目前に、また遠くは比叡山や東山を望む場所に位置する、美術作家のための住居兼アトリエである。
  制約の多い既存RC造マンションのフルリノベーションで、メゾネット形式で上下階にあるテラスとの関係を最大限に引き出すことに努めた。玄関からホール、リビング、テラスまで一直線に視線・動線が抜け、リビングでくの字に曲がってダイニングへ。その両側の壁の中には寝室やキッチン、浴室・洗面所が配されている。リビングからオープンな階段で繋がる上階は、界壁側を全面キャビネット、外部に面する他三面をフリーとすることでシンプルなワンルーム空間となっている。
  梁や天井、一部の壁をそのままスケルトンに、一方で追加・挿入した壁や家具を全て白で統一した。さらに必要に応じて柔軟に空間を仕切るレースのカーテンが奥行きの気配や光を感じさせ、既存の器である躯体との関係が複合的な立体感を与えている。

写真家・市川靖史

北白川の角家

  敷地は京都・北白川、大文字が間近に見え、狭い前面道路を挟んだ前方は自然豊かなオープンスペース、隣は児童公園のため、実質的に街区の角地である。 そういった場所に建つ建築の在り方として、特に屋根に着目し設計を行った。ここでは建物に適切な屋根を架けるというよりも、むしろ景観に配慮し敷地に対して適切な屋根をデザインした。
  内部は、主な時間を過ごす二階のLDKが、三階や大きく張りだした象徴的な天井も含め開放的に一体化されたワンルーム的スペースとなり、さらに仕上やデザイン操作も統一感を与えている。四周には厚み(奥行き)をもった「ベルト」が取り付き、それが内部からアクセスする収納や外部からの植栽や彫刻を置いたりするスペース、ベンチや庇となり空間をより豊かにしている。このちょっとした奥行きが距離感や内外を曖昧にし、テラスや公園、オープンスペース、遠くは東山へと視線が繋がる。

写真家・市川靖史

駒込の角家

  敷地は東京・駒込、狭あい道路の多く残る木密地域にありながら、T字路の北東角地にあり、南側向かいの建物がセットバックしているため、かなり先からも見通すことができる。そのような立地に建つこの狭小住宅は、白い直方体の上に折れ曲がった黒い屋根が浮いたように載り、2方向の道路にヴォリュームが突出するアイコニックな印象を外観に持つ。
  内部構成もシンプルで、接道する2方向道路からの視線が気にならないようメインとなるLDKを2階にすることで自然光が入りとても明るい。そして1階に閉じた寝室や水回り、3階にオープンなロフトとバルコニーを配している。限られた床面積のLDKは階段を取り込み、壁と天井を押し出し広がりをもたせ、また立地の特性を活かし、その開口から視界が遠くに伸びることで、狭いながらも快適に過ごせる空間となっている。
  仕上げ素材の種類や色をできるだけ少なくすることで内・外ともに統一感を与えている。特に内観の壁・天井と家具は白で明るい空間とし、カラフルなオブジェやアート作品など飾ったりできるキャンパスとなる。

写真家・梅原悟

MESSAGE メッセージ

人が本当に心地良いと感じる建築空間を求めるには、時には当たり前と思っている既成概念を疑うことも必要です。建物の機能やそれぞれのプログラムが持つイメージにとらわれない建築の在り方や多様性を都度に追求しています。また建築家としてヨーロッパで10年以上、数多くの国際的な建築の設計に携わった経験を活かし、これまでになかった新しいライフスタイルの楽しみ方や価値の発見へと少しでも繋げていきたいと思っています。

MASTERPIECE 代表作

2012年 嵐山の住居兼アトリエ
2014年 北白川の角家
2016年 彩都西のレンガテラス
2017年 鶏冠井の住処
2018年 薬院の店舗兼二世帯住居
2019年 VW-V 「建築家の椅子展。」
2021年 駒込の角家
2022年 Kyoto Canal House (Johnston Markleeと共同)