PROFILE 建築家プロフィール

井上久実

井上久実

Kumi Inoue

所属
井上久実設計室
所在地
〒546-0041 大阪市東住吉区桑津2-6-15
TEL
06-6719-5258
FAX
06-6719-5274
Mail
kumi_arch@me.com
HP
http://kumiarch.com/
ブログ
https://www.facebook.com/pages/井上久実設計室/1492780680936313
経歴
1967年      奈良県奈良市生まれ
1990年      大阪市立大学生活科学部住居学科卒業
1990-1998年  株式会社大林組建築設計部勤務
1998-1999年  ロンドン在住
2000年       井上久実設計室開設
2003年-2014年  摂南大学工学部建築学科非常勤講師
2009年      大阪府建築士会「第1回建築人賞」受賞
2010年      大阪ガス第1回住まいの環境デザインアワード 
特別賞受賞
2010年-2014年  大阪府公共建築設計コンクール審査員

W0RKS 実績紹介

加美の山荘

兵庫県西脇市から車で1時間程北上した、山林の中にこの山荘はある。
施主からは、周囲の自然に負けない建物であること、千ケ峰を望むことを要望された。
そこで、自然に溶け込む「静かな住まい」と自然の雄大さに向き合う「ダイナミックな住まい」の対極を表現することが、この建築をより一層力強くすると考えた。建物は、性格の異なる空間を3つのボリュームに分け、千ケ峰に大きく開いた片流れの大屋根で包んだ。山側のアプローチを上がると、杉の縦ルーバーが外壁を覆い、周囲の樹々に溶け込んでいる。その先の茶室前の池は陽を受けてキラキラと輝き、谷川のせせらぎが聞こえてくる。外壁は杉型枠のコンクリートの土台の上に地元の焼き杉で覆われた黒いボリュームが千ケ峰に向かってせり出している。
内部は現地で伐採した桧の6寸の柱と地元の杉の厚板、地元杉原紙の和紙をふんだんに使う事で、内外ともに自然素材の持つ力強さと静けさを強調した。3つのボリュームは、池の水の反射光を取り入れた茶室や水墨画の画室など趣味のスペース、囲炉裏をのあるパブリックスペース、プライベートスペースに分かれている。それぞれのボリュームは杉の登り梁の連続で繋がる。
仕上素材には現地で伐採した桧の6寸の柱と地元産の杉原紙の和紙をふんだんに使い、内外ともに自然素材の持つ力強さと静寂さを同時に感じる空間となっている。
千ケ峰に向けて開かれた大きな窓から、風に揺らぐ木々の静けさを目にする時、「静けさと力強さ」にこの建築が包まれていることを力強く実感する。

帝塚山東の家

敷地は阪堺電車の軌道敷きから1本東に入った住宅地に位置します。古い家屋が狭い道路に面して建て込んでいる街並みが、新しい家屋の庭や駐車場のオープンスペースにより少しずつ変化してきています。そのような街の環境に一層のゆとりを与えたいと考えました。圧迫感を和らげる為、建物全体をセットバックさせ大小二つのボリュームに分けました。背の低いボリュームを道路側に配置し、背の高い方を中庭を挟んだ敷地の奥に配置しました。道路面から奥まで延びるアプローチ空間が中庭の緑の景と道路とを繋いでいます。このボリュームの間に二つの中庭を設け開口部は全て中庭側に配置
し、隣家側の外壁は黒いガルバリウム壁としました。唯一、道路側にある開口部はパン教室の窓。パン作りの作業が道路から眺められるようにし、街との対話が出来るように考えています。開口方向に開口部の多いこの建物は、偏心率をクリアする為に一部ラーメン構造とし、木造でありながら適合判定の審査を受けています。また、この建物のクライアントは若い大工さん。建物のデザインはもとより施工精度もこだわりたいと、数々の設計事務所の建物見学会に参加され、熱心に勉強されていました。その熱心さに応えるために木造のキャンチレバー階段やガルバリウムの加工など、工務店共々ディティールの精度には力を注ぎました。新たな住人が街と繋がり街に潤いを与え、街の環境を良くする。そういった思いが、建物全体の在り方から手に触れる部分までを一貫して流れています。

鶴見の家

この家は母と娘姉妹の女性3人の為の住まいです。
3人とプライベートな生活を大切にしながら、家族が寄り添える住まいをつくりたいと考えていました。170坪の敷地の中に、豊かな庭の緑を残しつつ、食堂や居間など家族として過ごす大きな平屋の空間を置き、その中に独立した2階建ての3つの個室棟を、距離と視線を考慮して配置しました。RC造の閉ざされた個室の中はメゾネットとし、1〜2階へと繋がる2層の空間に3人3様の暮らしが確保されます。個室は2階で小さいスペースを共用しており、個室感覚を確保しながら、立体的にも平面的にもループ状に途切れる事の無いひと繋がりの空間構成となっています。

MESSAGE メッセージ

日頃から住宅は<買うモノ>ではなく、<創るモノ>だと言ってきました。住まい手それぞれに生活スタイルがあり、家族があり、夢があるからです。自分たちがおそらく一生住むであろう住まいにこだわって欲しいからです。
それを形にするのが建築家の仕事だと思います。
いわゆる<作品>と呼ばれる建築家のひとりよがりのものではなく、住まい手と一緒になって創り上げた住まいこそが理想であると信じて、日々施主との対話を続けています。

MASTERPIEACE 代表作

2007年      河内長野の家
2009年      加美の山荘