PROFILE 建築家プロフィール

出上 雅之

出上 雅之

Masayuki ideue

所属
アーキベース一級建築士事務所
所在地
〒662-0916 西宮市戸田町4番18号 三幸ビル2階西号室
TEL
0798-31-5248
FAX
0798-31-5249
HP
http://www.archibase.jp
経歴
1987年3月 国立徳山工業高等専門学校 土木建築工学科 卒業
1987年4月 株式会社 新井組 入社
1991年5月 株式会社 ユーデーコンサルタンツ 入社
2006年8月 アーキベース一級建築士事務所 設立

W0RKS 実績紹介

芦屋の傾斜地住宅

施主様は敷地購入後、様々なハウスメーカーに御相談をされたそうですが、敷地の特殊性も有り、なかなか建設コストに対して納得のいくプランの提示が得られず、思い悩んだ末、住宅の計画を断念し土地を売却してしまおうとまで考えられていたそうです。         
そんな折、たまたまホームページで、弊社の傾斜敷地での実績を見られ、“だめで元々”と、ご相談に来られたそうです。

敷地は芦屋市の山手に位置する閑静な邸宅街の一画にあり、接道している敷地南側の道路から、北側に広がる六甲山系の裾野の街並みに向かって下っていく、眺望の良い傾斜敷地です。

傾斜敷地ならではのこの眺望を、どの部屋からも望めるように、居室は敷地の傾斜にあわせて檀上に配置し、リビングルームには、大判の嵌め殺し窓を設置し、更に、南からの太陽光もリビングルームに取り込めるよう、リビングルームの南側に中庭を配置いたしました。                                  
中庭に差し込む南からの自然光は、季節の移ろいの中で、ある時は直接的に、また、ある時は間接的に部屋内を照らします。

ガラスと自然石の壁で構成されたダイナミックなエントランスアプローチは、自然光に照らし出される昼と、間接照明で浮かび上がる夜とで、違う表情を見せ非日常を演出します。

施主様からのご要望でもあった、ダイナミックな外観・空間構成と繊細な光の演出を狙った住宅です。

甲陽園の家Ⅱ(崖地の家Ⅲ)

敷地は西宮市の山手の邸宅街の一画、西側の道路から東に向かって傾斜した平面部分の一切ない、傾斜地とも呼びにくいほどの崖のような敷地です....ん?
どこかで書いたような書き出しですが.....
実はこの敷地、弊社で設計させていただいた“甲陽園の家Ⅰ”の北側隣接地なのです。

だからというわけではありませんが、今回も擁壁は造らず、建物自身の自重で土圧を押え込み、敷地の傾斜を利用した3層構造の住宅を計画いたしました。

通常、今回の敷地のように「第一種低層住居専用地域」で3層の住宅を建てる場合、建物に対する高さ規制や、日影規制などが厳しく、思うように床面積が取れないことがあるのですが、敷地の傾斜に建物を上手く接地させることで、最下層を地下1階とすることが可能になり、見た目には3階建てなのに、法的には地下1階・地上2階建の住宅とすることが出来ます。

これも、傾斜敷地の利点といえます。

施主様からのご要望は、
「宙に浮いたリビングルームから、東側の眺望を楽しめる家にしてほしい。」
とのことでした。
とはいえ、重力に逆らって住宅を浮かせる術を私は知りませんので、はね出したリビングルームの大きなガラス開口部の横と上下を、さらにはね出した袖壁と庇で囲うことで周りの景色を遮断し、あたかも空中にいるような錯覚を起こすよう演出いたしました。

眺望をシャープに切り取る、エッジの効いた住宅です。

甲陽園の家Ⅰ(崖地の家Ⅱ)

敷地は西宮市の山手の邸宅街の一画、西側の道路から東に向かって傾斜した平面部分の一切ない、傾斜地とも呼びにくいほどの崖のような敷地です。

崖のような敷地のおかげで東側の眺望を遮るものは一切なく、晴れた日には大阪市街はもちろん生駒山から関西国際空港までを一望できる、展望台のようなリビングを持つ傾斜地住宅です。

このような崖・傾斜敷地で住宅を建設する場合には、予め擁壁などの造成工事を行い平らな敷地を造った上で、住宅を建てるのが一般的な方法ですが、この方法だと造成費用が予算を圧迫し、肝心の住宅に充分な費用が掛けられなくなってしまいます。

そこで、今回は擁壁を造らずに建物自身の自重で土圧を押え込む計画としました。

擁壁を造らないことで、擁壁を造った場合には土圧を押えるためだけのコンクリートの壁を、地下1階の居室として利用することが可能になり、造成費を削減することも出来ました。

なかなか一般的ではなく、手を出しにくい“崖・傾斜敷地”ですが、考え方一つ、知恵の絞り方一つで、平面敷地では決して手に入れること出来ない、素晴らしい眺望を手に入れることが出来ます。

MESSAGE メッセージ

「あなたにとっての理想の家とは....?」

こお質問されて具体的に答えるのはなかなか難しいのではないでしょうか?

「なんとなくはあるんだけど....なんだか”モヤモヤ”してて....具体的には.....」

なかなか答えづらいものではないでしょうか?

この心の中の"モヤモヤ”したものの中に、理想の家のイメージが隠れているのです。
今はモヤモヤしているけど、理想の家の答えは必ず皆さんの心の中にあるんです。

この無意識の中にある理想の家のイメージを、対話を重ねながら図面や模型・パースを使って可視化し、直面する問題には既成概念に囚われない柔軟な発想で対処し解決していく。
そして、皆さんの心の中にあるイメージを、 「家」 という具体的な形にしていくこと、それが我々建築家の仕事です。